TOKOTAN

写真短歌

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

【短歌】魔法の靴下

履くなって言わないでほしいそれだけで自身が持てる魔法の靴下 白鳥はかなしからずや空の青海の青にも染まずただよふ 若山牧水 rakuten_design="slide";rakuten_affiliateId="0759fd63.777608bb.0c184e8a.61cba9cb";rakuten_items="ctsmatch";rakuten_genreI…

【短歌】秋花火

秋花火 線香とともに涙落つ輝きあること羨みながら あきはなび せんこうとともに なみだおつ かがやきあること うらやみながら 人間のいのちの奥のはづかしさ滲み来るかもよ君に対(むか)へば 新井 洸

【短歌】思い出

思い出は哀しいからこそ美しいままあり続けるのかもしれない 大人とは、裏切られた青年の姿である。 [ 太宰治 ] (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c.scripts…

【短歌】swing

もう一度高く運んで昔のように大きくなって漕げない私を 血に染めし歌をわが世のなごりにてさすらひここに野にさけぶ秋 石川 啄木 //

【短歌】ブランコ

ブランコから飛んだ思い出誰よりも遠くへ行きたくていっぱい漕いだね 向日葵は金の油を身にあびてゆらりと高し日のちひささよ (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scri…

【短歌】vision

憧れた街はいつしか哀しみの色が染み付く私のビジョン 飲めるだけ酒を飲みたる若き日のあの悲しみは何であったか (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c.script…

【短歌】detail

ディテールは塗り替えられてゆくあなたの世界に増えた一人によって 髪五尺ときなば水にやわらかき少女(をとめ)ごころは秘めて放たじ // リンク // リンク

【短歌】花火

いつでも一緒に何度でもできる事をしないまま消えた夏の花火 金色のちひさき鳥のかたちして銀杏ちるなり夕日の岡に 与謝野晶子 // リンク

【短歌】言の葉

言の葉に滴る雨よ苦しみの色に染まらず清らかであれ いのちなき砂のかなしさよさらさらと握れば指の間より落つ // リンク 悲しみの意味 冬があり夏があり昼と夜があり 晴れた日と雨の日があって ひとつの花が咲くように悲しみも苦しみもあって私が私になって…

【短歌】途中下車

途中下車せずに揺られているべきかいずれ切り離される車両であるなら 不来方(こずかた)の お城の草に寝ころびて 空に吸はれし十五の心 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScri…

【短歌】雌雄

真実に打ちのめされる悲しみと騙され続ける悲しみの雌雄 しんじつに うちのめされる かなしみと だまされつづける かなしみのしゆう 秋の日の水族館の幽明に悪党のごときをこぜを愛す (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||funct…

【短歌】無言の夕暮れ

真実を乞う 説明責任を果たしてほしい無言の夕暮れ ハロー 夜。 ハロー 静かな霜柱。 ハロー カップヌードルの海老たち。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[…

【短歌】重科

打ち寄せる愛憎の波心を削ぐ 償いきれぬ重科のごとくに うちよせる あいぞうのなみ しんをそぐ つぐないきれぬ じゅうかのごとくに 観覧車回れよ回れ想い出は君には一日(ひとひ)我には一生(ひとよ) 栗木京子『水惑星』

【短歌】夜の闇

身に迫るいかなる追随も振り切って走り抜きたい夜の闇を たちまちに君の姿を霧とざし或る楽章をわれは思ひき (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c.scripts.le…

【短歌】相乗りの箱

止めどない静かな涙を見殺して走り続ける相乗りの箱 君かへす朝の舗石さくさくと雪よ林檎の香のごとく降れ (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c.scripts.leng…

【短歌】悶え

いつまでも赦せずにいる苦しみは脱げない鎧の悶えに似ている いつまでも ゆるせずにいる くるしみは ぬげないよろいの もだえににている ロゼ・シャンパンさやさやさやと発砲す生まれる星と死ぬ星の音 松平盟子 『プラチナ・ブルース』 (function(b,c,f,g,a,…

【短歌】過去

知らなくていい事まで知りすぎて「過去」とはいつも哀しい事実 きしきしと寒さに踏めば 板軋む かへりの 廊下の 不意のくちづけ(function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scr…

【短歌】修羅

散らぬまま再び春を重ねれば修羅の如くに記憶は巡る 夕闇の 桜花の記憶と重なりて 初めて聴きし日の 君が血の音 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c.scripts…

【短歌】淡い相関

繰り返す取りとめのない問答も透きとおって行く淡い相関 あじさいの花の終りの紫の濡れびしょ濡れの見殺しの罪 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c.scripts.…

【短歌】沈黙の積み木

歌手さえも知らない曲を褒め合って白い沈黙の積み木を崩す たとへば君 がさっと落葉すくふように 私をさらって行ってはくれぬか (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.sc…

【短歌】雪のひとひら

降りしきる雪のひとひら見つめれば哀れやさしき花びらと思う 窓から見る雪は冬の厳しさが伝わってくる。 しかし、外に出て空を見上げ、雪のひとつひとつに目をやると、ゆっくりと降りそそぐ、やさしい雪の花びらだった。 きみに逢う 以前のぼくに遭いたくて …

【短歌】弓張り月の硝子

青春は哀しい光に晒された弓張り月の硝子のように せいしゅんは かなしいひかりに さらされた ゆみはりづきの ガラスのように 抜け殻としてあるパジャマ抱き寄せてはかなき愛のかたちを崩す (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]|…

【短歌】月光

瞳を閉じた君に今を問えない月光を仰いだ顔がやすらか過ぎるから めをとじた きみにいまをとえない げっこうを あおいだかおが やすらかすぎるから この歌はエレファントカシマシの「愛と夢」のCDジャケットを手にした時にできた歌です。 (function(b,c,f,g,…

【短歌】舞姫

晩照のスポットライトを身に浴びて哀憐に散る君が舞姫 抱きあわず語りあかせる夜ありてこれもやさしき情事と思う 俵万智 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c…

【短歌】哀しき道化師

終焉が見え隠れする現状におどけてみせる哀しき道化師 しゅうえんが みえかくれする げんじょうに おどけてみせる かなしきピエロ ざらにいる写真家の手で写された風景がぼくを拒みかえした (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]|…

【短歌】涙

止めどない涙の向こうに佇んでいる歪んだ君が笑顔に見えて とめどない なみだのむこうに ただずんでいる ゆがんだきみが えがおにみえて 真夜中の情事思いて冴えわたる心いっぽんの針になるまで (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b…

【短歌】ドミノ

君の吾は後の仕掛けのためだけのたったひとつのドミノに過ぎず きみのあは のちのしかけの ためだけの たったひとつの ドミノにすぎず 我はもう撃たれてしまいし鳥なれば君の視界の外に安らぐ [ 俵 万智 ] (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObjec…

【短歌】侵蝕

様々な感情胸に入りくんで蝕まれ行く我の精神 さまざまな かんじょうむねに いりくんで むしばまれゆく われのせいしん 水蜜桃の汁吸うごとく愛されて前世も我は女と思う (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){argume…

【短歌】刺青

絶えるまで美しく舞いたき願望を蝶の刺青に託した少女 抱かれることからはじまる一日は泳ぎ疲れた海に似ている (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c.scripts.…

【短歌】理性

単純な女ならよかった理性など無視してもっと直情的に 簡潔に君が足りぬと思う夜 愛とか時間ではなくて(function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts[c.scripts.length-2…